本日は、私たち家族がインディアナ州で運転免許を取得した際の経験をシェアできればと思います。
運転免許取得のために準備する書類や筆記・実技試験の実体験をできるだけ分かりやすくまとめました。
J1 VisaでSSNあり(私)、J2 VisaでSSNなし(妻)のふたつのケースを紹介しています。
また、車の購入から車両登録までの流れも書いていますので、これから車を買う予定の方にも読んでいただきたいです!
この記事で書いていること
- 車の購入から車両登録、免許取得までの実体験
- 各ステップで苦労したこと
- 自分達があらかじめ知っておきたかったと感じた情報
皆さんがスムーズにマイカーの運転を始められるようサポートできれば嬉しいです!
運転免許取得に必要な書類
- 国際免許証
- 日本の運転免許証
- パスポート
- DS2019(1枚目と2枚目が必要)
- Social Security Number CardもしくはIneligibility for a Social Security Numberの用紙
- I-94
- 住所が記載された郵便物2通(ガスや電気など公共料金のものがベター)
- 車の所有権を示す書類(Car title, Car registration、車両保険証)
住所が記載された郵便物については、私宛のものしかなく妻が取得する際準備に手間取りました。
電気やガス、家の保険を取得する際に可能なら連名で契約しておくと便利だと思います。
結局、妻は歯医者の請求書等を利用しました。
これらの書類は後述する車両登録の際にも必要です。BMVに出向く際は全て携帯しておくようにしましょう。
運転免許を取得するまでの流れ
- 日本で国際免許証を取得
- Social Security Numberの取得 (対象外の方はIneligibility for a Social Security Numberを取得)
- 車を購入
- 購入した車をBMVにて車両登録
- BMVにて筆記試験を受ける
- 筆記試験に合格したら実技試験の予約を取得する
- 実技試験を受ける
- 実技試験に合格すると1ヶ月以内に免許証が自宅に郵送される
Social Security Number取得から車両登録までは必ずしもこの流れにならないかもしれませんが、私たちはこのような流れで運転免許を取得しました。
ひとつずつ解説していきます!
日本で国際免許証を取得
国際免許証の発行手続き
空港からホテルや入居する家までの移動はレンタカーを利用する方が多いかと思いますが、レンタカーの運転には国際免許証が必要です。
日本にいる間に最寄りの運転免許センターで発行してもらいましょう。
発行は基本的に即日です。
国際免許証の有効期限
有効期限は1年間です。有効期限が切れるまでの間に、アメリカで運転免許証を取得する必要があります。
帰国後は最寄りの警察署か免許センターに返還しましょう。
渡米前には日本の免許証の有効期限も確認を
私たちは日本の運転免許証が渡米の翌年に期限切れになる予定でしたので、帰国時の運転に備えてあらかじめ更新しておくことにしました。
ですので、免許更新と国際免許証の発行を同日に行ってもらいました。
海外赴任などの理由があれば時期を早めて更新できます。
テンポラリーにアメリカで生活される方は渡米前に免許証の有効期限を確認しておきましょう!
ちなみに、国際免許証を持っていても、車の購入時や筆記試験の申込時などに日本の免許証も提示する必要があるので、忘れずにアメリカへ持っていってくださいね!
Social Security Number(SSN)取得
SSN取得の資格がある方
SSNは就労許可があるVisaで渡米している外国人は全員取得する必要があります。
アメリカに到着し職場や大学での手続きが済んだら、できるだけ速やかに近隣のSocial Security Officeに行きSSNの取得手続きを行いましょう。
SSNが書かれたSSNカードは大体1ヶ月くらいで家に郵送で届きます。
私たちはコロナでの人手不足で3ヶ月ほど待たされましたが。。
では待っている間に免許取得ができないのかと言うとそうではなく、SSNを申し込んだ際に、この人はSSNカードの発行待ちですよ、という書類を1枚くれます。
この発行済み証明書類があれば車両登録や免許取得が可能です!
実際、私たちもSSNカードがなかなか来なかったのでこの書類で免許取得を行いました!
SSN取得資格がない方
SSNが無くても免許取得は可能です!
Ineligibility for a Social Security Numberという書類をSocial Security Officeで発行してもらいましょう。
私たち家族は、私はJ1 Visa、妻はJ2 Visaでの渡米です。
J2 Visaは就労許可をもらうこともできますので、就労許可をもらったらSSNを取得する必要があります。しかし、単なるJ2 VisaだとSSNを取得できないので、免許取得のための書類が不足することになります。
ではどうするのかと言うと、SSNを取得した時と同様に近隣のOfficeに必要書類を持って行きます。
そこでJ2 Visaで就労許可をもらっていないことを伝えると、Ineligibility for a Social Security Numberという書類を発行してくれます。
これをSSNカードの代わりとしてBMVに持っていくと、通常の流れで処理してくれます。
車を購入
私たちが渡米してから車を買うまで
実技試験は自分の車で行う必要があるので、車を購入しましょう。
実技試験のためというより、インディアナ州は完全に車社会なので車がないと生活が大変です。私たち家族もはじめの1週間は到着時に空港で借りたレンタカーで生活していました。
車は渡米2日目にCar Maxという車屋さんで中古車を買いました。渡米した2022年春は本当に中古車が高かったです!
車購入時の必要書類と代金の支払い方法
車を買う際は、パスポート、DS2019、I-94や国際免許証と日本の免許証を提示した覚えがあります。SSNについては聞かれませんでした。
代金はこちらの記事でも解説しているプレスティア銀行のGlobal Passに契約して用意しておいたデビットカードで支払いました。
車代は日本のクレジットカードでは支払えないと思います。
渡米前に何人かの体験談を伺いましたが、クレジットカードがダメで現金で支払った、とか、たまたま日本の銀行のデビットカードを持っていたのでそれを使ったなど。
クレジットカードはアメリカではリボ払いが一般的で、基本借金と捉えられます。
そのため1万ドルを超えてくるような買い物は、たとえ限度額が大丈夫でもクレジットヒストリーのない渡米直後は取り扱ってくれないと思います。
デビットカードは銀行に残高がないと使用できませんから、車の購入でも問題なく使用できました。
プレスティア銀行のGlobal Passは円からドルに両替する際の手数料が無料なので、ドルを準備するのにおすすめの方法です!
購入した車を車両登録
車両登録とは?
日本だと車屋さんで車を買ったらナンバープレートが付いてくるので自分で車両登録をする必要はありません。
しかしアメリカでは車を買った直後は仮の本当に紙のナンバーで、その紙をビニールに入れて車の後ろに貼り付けてあるだけです。
初めて見た時はこれでいいの!?と思いました。
そしてその仮ナンバーの期限が確か40日くらいなのですが、期限が切れる前にBMVというところにいって車両登録(Car registration)をして金属製のナンバープレートを発行してもらう必要があります。
BMVとは?
車を買って以降、散々お世話になる部署です。
日本で言う免許センター的な存在ですが、日本の免許センターが各都道府県で少ししか無いのに比べ、BMVはあちこちに支局があります。
基本的にはご自宅から近いBMVを選んで書類を持っていけば良いと思います。
ただ、運転の実技試験はBMV近くの実際の道路を利用するので、交通量が多かったり道が分かりにくかったりなど自信のないエリアにあるBMVは避けるのが無難かもしれません。
あと、アメリカあるあるですが担当者によって言っていることがバラバラでした。
ある方からはSSNがないとダメと言われたり、ある方からは奥さんも一緒に車を使うなら奥さんも来て、などなど。
実際はSSNがなくても上述の発行済み証明書があれば車両登録はできましたし、妻の名前を車両登録で連名にしなくても私の車を妻が運転することは問題ない決まりなので大丈夫なはずでした。
その担当者さんによる違いで結構苦労しました。皆さんも頑張ってください!
車両登録の流れと必要書類
- 国際免許証
- 日本の運転免許証
- パスポート
- DS2019
- Social Security Number
- I-94
- 住所が記載された郵便物2通
- 購入時に中古車屋さんから受け取った書類一式(VIN number、Car titile、売買契約書など)
これらを用意してBMVに向かいましょう!BMVは事前予約は要りません。飛び込みで大丈夫です。
車両登録の場合は、Car registrationと伝えれば処理してくれます。
ここで一度用語を整理しておくと、
Car registration: 車のナンバープレートを取得すること
Car titile: 車の所有権を明確にする書類のこと
VIN number: 車のフロントガラス下に刻印された車両番号
BMVの方とのやり取りで必要なので理解しておくと良いかと思います。
登録が終われば、2週間程度で家にナンバープレートが来るので、自分でドライバーで取り付けましょう。
これも初めは驚きました。普通のプラスドライバーで着脱するのですから。
車両登録での苦労話
いきなり筆記試験を受けろ?
運転免許取得ではなく車両登録に行ったのに、運転免許があった方が車両登録の手続きが楽だからとりあえず筆記試験受けたら?と言われ急遽試験を受けることに!
全然勉強してないんですけども。。
簡単だから大丈夫だよ!3回まで無料でチャレンジできるから!
嘘だろと思いながら試験を受けるPCに向かう私。序盤の道路標識で躓き、必修問題が解けず惨敗でした。
しっかり勉強して2回目でなんとか合格し、筆記試験合格済みということで車両登録へ進みました。
未だに免許取得前に車両登録ができるのか謎ですが、普通に考えたらできると思いますのでご安心ください。
VIN Numberが見えないからポリスに行け?
筆記試験も必要書類もパスして無事に車両登録が終わったかと思いきやまたトラブル。
その日は雨だったのですが、雨でガラスが曇って車に刻印されているVIN Numberが見えないから警察署に行けと言われてしまいました。
頑張れば見えたのですが、渋々VIN Number確認書みたいなのをBMVの方から受け取り、google mapで一番近い警察署を探してその書類を警察官に見せて書いてもらいました。
BMVに近い警察署だったから慣れていたのか、書類を見せたら、あぁこれね!って感じでした。
親切な警察官だったので良かったのですが、ビクビクしてしまいました。警察の方への書類作成料は不要でした。
あと、アドバイスですがSocial Security OfficeやBMV、警察署など政府関係のところに出向く際は、短パンTシャツとかは避けた方が無難です。
案外見た目で判断されるそうで、半袖、短パン、サンダルという出立ちでSocial Security Officeに行ってガードの警察官にかなり雑な扱いを受けた、という体験談を聞きました。
私たちも話を聞いた時は、アメリカ人はそこそこラフな方が多いので意外でしたが、気をつけておいて損はないかなと思います。
私はたまたま仕事用の格好だったので、警察署では恐縮するくらい丁寧に接してくださいました(服装との因果関係は不明ですが)。
筆記試験を受ける
勉強法
前述のように1回不合格になった私ですが、不合格になったら2週間間隔を空けて再試験に臨む必要があります。
勉強にはWebで利用することができる練習問題をひたすら反復練習しました。
1週間くらいは毎日勉強していたと思います。落ちたのが悔しかったのです。
Googleで「Indiana BMV knowledge test」と検索するといくつか練習問題を解くことができるサイトが出てきます。IndianaのBMVのWebsiteにもマニュアルと練習問題があります。
本番の問題とよく似ているのでおすすめです。あとは少しマニュアルを見たくらいで、本番は十分対応することができました!
本番の試験
本番の対策として覚えておいていただきたいのは、以下の通りです。
- 試験はタッチパネル式のPCで受ける。
- 分からない問題は後回しにできる。
- 問題文は和訳可能だが、直訳すぎて意味不明なことがある。その場合は英語に切り替えることができる。
- 制限時間は案外タイト。
- ある一定の問題数を解いて正答率が80%を超えれば合格
落ち着いて問題文をよく読んで解答して行きましょう!
解答したらすぐに正誤がわかりますが、もし間違っても焦らないことが肝要です。
たまに英語の方が問題文がわかりやすい場合があります。日本語と英語の切り替えは何度でもできるので、問題文を理解してから解答しましょう。
私の場合、分からない問題を後回しにしつつ解答を進めていると、急に合格の判定が出て驚きました。
これ以上進めても80%を下回らない、となった時点で終了するようです。
なので自信のない問題は積極的に後回しにした方がいいと思います!
はじめの標識問題はこんな感じで形のみで問われます。ちょっと戸惑いますが、形がもつ意味を理解して試験に臨めば大丈夫です!
初見ではこの標識問題が分からず落ちてしまったのでした。
標識問題は開始直後に固まって出題され、それらの中で80%正解する必要のあるいわゆる必修問題です。
2、3個しか間違えられませんのでしっかり対策しましょう!
実技試験の予約を取得する
BMVの方と相談して実技試験(skills test)の予約を取得しましょう。
本番は自分の車で受けることになるので、もし車の整備が必要なら少し先の予約を取得しましょう。
実技試験を受ける
日本人なら実技試験が免除される?
2021年から日本の運転免許証を持っていれば実技試験は免除される場合があるそうです。
これにはいくつか追加の書類が必要なようで、BMVの方に聞いたら実技試験を受けた方が楽、と言われました。
実際、実技試験はそこまで大変ではないので受けてしまった方がいいかもしれません。
私たちも初めは免除してもらうつもりでしたが、書類準備が大変と言われ実技試験にしました。
試験当日の準備
当日は必要書類を揃えて自分の車で向かいます。
アメリカでは公道を走る際には車両保険への加入を求められるので、保険証をプリントアウトして用意しておきましょう。
私たちは車を買った後に、Proggressiveという保険会社に加入しました。
試験官が車に乗る前にウインカーやブレーキランプが点灯するか確認するので、切れていないかは余裕を持って確認しておいてください。
試験の流れ
私はインディアナポリスのカーメルという地区のBMVで試験を受けました。
試験官の指示に従って運転して行きます。
特に意識するよう言われたのは以下の通りです。
- 一時停止ではしっかり停車して3秒待つ
- ラウンドアバウトでは進入前に車線変更しておく
- 右左折中には車線変更しない
カーメルはラウンドアバウト多すぎ、ときどき歩行者がいる、少しハイウェイを走る、など結構難しかったです。
縦列駐車はありませんでした。
試験中は試験官が何やらチェックを付けつつの走行です。指示はわかりやすい英語で行ってくれるので心配はないと思います。
10-15分程度の走行でした。
終わると車を所定の位置に前向きで駐車するよう指示され、試験終了でした。
試験終了後
終わった後しばらくBMV内で待っていると名前を呼ばれ、合格を伝えられました。
その後は写真撮影や免許発行料を支払いました。
仮の免許証をくれますので、運転時はそれを携行しましょう。顔付きのIDとしても機能します。
免許到着まで待つ
私たちの場合、私は3週間くらいで免許証が来ましたが、妻は1ヶ月が過ぎても来ませんでした。
仮の免許証の期限が1ヶ月くらいだったのでBMVに出向いて確認すると、もうちょっと待ってね、と言われたのと期限が延長された仮の免許証がもう一度発行されました。
アメリカではひたすら待たず、こちらからアクションしないと本当にいつまで経っても物事が進まないことがあります。
ナンバープレートや免許証が言われていた期間を過ぎても来なかった場合は問い合わせてみることをおすすめします!
まとめ
いかがでしたか?
なかなか大変な車両登録と免許取得ですが、一度流れを理解しておくと怖くないかなと思い記事を書きました。
苦労して取得した運転免許はIDとして機能しますので、アメリカの国内線であればパスポートが無くても搭乗できます。
免許の更新についてはこちらで解説しています。
また、免許を取得して家族でロードトリップするのも楽しいですよ!
楽しいことをモチベーションに、免許取得頑張ってください!
最後までお読みくださりありがとうございました。