先日、出張のためJ1ビザの期限が切れた状態でアメリカとカナダを飛行機で往復しました。
カナダはJ1ビザが切れていても特例で再入国できるのです。
しかし、空港のカウンターでチェックインのためパスポートを見せると、ビザが切れていた為かエラーが・・・。
一度は飛行機に乗れないとまで言われ、チケット発券まで40分程度かかりました。
今回の記事ではその体験談を踏まえ、このような内容について解説していきます!
- ビザが切れていても再入国できる条件
- 旅行に持って行くべき書類
- 実際の体験談
- 旅行準備に関するアドバイス
ビザが切れていても再入国できる条件
ビザはアメリカ入国に必須の書類。
通常、期限が切れているとアメリカへの再入国は出来ませんが、カナダやメキシコに限っては条件付きで再入国が認められています。
この仕組みは、Automatic Revalidation、と呼ばれています。
条件の要約は以下の通りです。
- DS2019の有効期限が残っている
- アメリカ出国後、カナダやメキシコなど対象国以外に移動していない
- 対象国での滞在が30日以内
原文はこちらです。
細かい条件として、ビザの申請が却下されたことがないかや、キューバへの渡航歴が無いか、などがありますので、心配な方は原文をご確認ください。
とは言え、普通にJ1ビザでアメリカ生活をしていたら問題は生じないと思いますが。
ただ、後述しますが、航空会社のスタッフさんが全員この仕組みを知っている訳では無いようで、それが今回のトラブルに繋がってしまいました。
旅行に持って行くべき書類
- DS2019
- プリントアウトした最新のI-94
- 有効期限の残っているパスポート
- Automatic Revalidationの対象であることがわかる書類
DS2019
まず、DS2019が最重要書類です!
DS2019にはTravel Validation by Responsible Officerという欄があります。
アメリカ国外に出国する場合はこの欄に担当者のサインが必要です。
大学なら国際課がこの業務を行なっていると思います。
旅行前に必ずサインをもらっておきましょう!
サインは6ヶ月間有効です。
I-94
I-94はアメリカへの入国履歴です。
I-94を見ると、D/Sと書かれている場所があると思います。
これは、DS2019の有効期限があればアメリカに合法的に滞在できますよ、という意味です。
それを証明する為に、I-94も持っておいた方が良いかと。
Automatic Revalidationの対象であることがわかる書類
公的な書類がある訳ではないのですが、私は出発前に大学の国際課に再入国できるか問い合わせており、その回答のメールを念の為プリントアウトして持っておきました。
これが航空会社のスタッフさんに説明するのにかなり役立ちました。
実際の体験談
フライトのオンラインチェックインができない
オンラインチェックイン時にビザの情報を入力する必要がありました。
しかし、ビザの期限が切れているとエラーが出て先に進めませんでした。
嫌な予感がしつつ、空港で直接チェックインすることにしました。
アメリカ出国はスムーズ
アメリカ→カナダのフライトにチェックインする際には特に問題は生じませんでした。
因みに、今回の行き先はカナダのバンクーバーです。
アメリカは出国審査もないので、パスポートさえあれば良くて、DS2019やI-94の出番はありませんでした。
カナダ出国時:チェックインカウンターでトラブル
カナダ→アメリカのフライトにチェックインする際に問題が生じました。
バンクーバー国際空港では、アメリカ行きは国際線とは別の扱いになっており、チェックインカウンターを見つけるのに一苦労。
今回はアメリカン航空を利用しました。
カウンターに向かい、パスポートを見せると、何やら神妙な顔でキーボードをカチャカチャ。
嫌な予感がしつつ待っていると、ビザが切れているから乗れませんよ、と!
そんなはずはないですよ、と大学からのメールを見せます。
さらに、DS2019とI-94を見せ、メールに書いているようにAutomatic Revalidationを使うんだ、と伝えました。
何やら航空会社の偉い方も出てきて、おそらく入国審査官の方だと思うのですが、別部署に電話をかけて確認してくれました。
それらのやり取りに30-40分ほどかかり、最終的には航空券を何とか発券してくれました!
ビザが切れた状態で飛行機に乗ろうとする人は相当少ないのでしょうか・・・。
アメリカ入国は何事も無く
バンクーバー国際空港では、飛行機に乗る前にアメリカの入国審査を受ける必要がありました。
カナダにいるのにアメリカの入国審査を受けるのは変な感じがしましたね。
入国審査官には、パスポートとDS2019、I-94を渡しました。
先ほどの様なトラブルはなく、質問もなく通過できました。
これから旅行する方へのアドバイス
- 必要書類は直ぐに見せられるよう紙ベースで揃えて
- チェックインに時間がかかるので空港へは余裕を持って
- Automatic Revalidationの対象になるかは事前に国際課などに確認して内容を控えておいて
思っていたより手間取ったので、準備は周到にしておいた方が良さそうです!
しかし、まさかチェックイン時にトラブルになるとは思ってもいませんでした。
入国時の入国審査官とのやり取りばかり心配していましたが、そこは驚くほどあっさりでした。
考えてみれば航空会社のスタッフさんはビザの全てを把握している訳では無いですものね。
多分ビザが切れているとシステムにはじかれてしまって、マニュアルでの発券になるんでしょう。
まとめ・感想
飛行機に乗れないと言われた瞬間はかなり焦りました。
大学からのメールをプリントアウトしていたのが状況の説明にかなり役立ちました。
メールがなくても、Automatic Revalidationの公式websiteはすぐ見せられるようにしておいた方がいいかも。
今回感じたのは、多分Automatic Revalidationを利用して国外旅行する人はあまりいないのかな、という点です。
バンクーバーは有名な観光地ですが、航空会社のスタッフさんは皆さん初体験っぽい戸惑い様でした。
入国審査官だと知識豊富でしょうが、航空会社のスタッフさんは各ビザの細かい決まりにはそもそも不慣れでしょうし。
ナイアガラなどの陸路での往復では入国審査官に直接書類を見せるので、あまりトラブルにはならないみたいですね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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